スキーツアーに申し込みをしてスキーを存分に楽しんでこようと思ったけれど、都合が悪くなってキャンセルしなければならないというケースもあるでしょう。ツアーへの参加をキャンセルすると料金を支払わなければならないのでしょうか。
どのようなときにキャンセル料が発生するのかを理解して、適切な対応を取れるようになっておきましょう。
まずは予約と決済について知っておこう
スキーツアーに申し込むときには旅行代理店の窓口で手続きをする以外にも、メールや電話を使ったり、オンラインでウェブサイトから行ったりすることができます。窓口で手続きをしたときにはその場で料金を支払うのが一般的ですが、他の方法の場合には予約をしてから決済をするという流れになるでしょう。
実はキャンセル料がかかるかどうかを理解する上で、予約と決済を区別して理解しておくのが肝心です。まだお金を払っていないなら予約はしたけれど未決済、お金も払ったなら予約も決済も完了したという形になるので覚えておきましょう。
予約しただけならキャンセル料はかからない
スキーツアーの全体的な傾向として、予約はしたけれど決済はしていないという場合にはキャンセル料はかかりません。電話やメールなどで予約をすると、予約完了日時を教えてもらうことができます。オンラインで申し込んだときも同様で、予約が完了した日時が正確に記載されているページが表示されたり、メールで送ってもらえたりするのが通例です。
この予約日時から一定期間内に決済をすることが求められる仕組みになっていて、オンラインで手続きをしているときにはそのままクレジットカードで支払うように促されることも少なくありません。たとえそのような要求があったとしてもその場で決済する必要はなく、期日までにお金を支払えばツアーに参加することができます。
このような期日が設けられているのは予約して当日近くなってから突然キャンセルされるのを防ぐことが主な目的です。予約の時点で住所などの情報を提供するのが普通ですが、その情報だけでキャンセル料を請求するのは手間がかかってしまいます。
スキーツアーの金額によっては請求のためにかかる人件費などの方が高くなってしまうことすらあるでしょう。その点を考慮して予約したからにはすぐにお金を払うように促し、支払いがない場合には自動的にキャンセルされる仕組みになっているのです。
また、いたずらでの予約があったときに速やかに予約を解除できるようにする意図もあります。このような兼ね合いで基本的には決済をしなければキャンセル料がかからないのです。
決済してもキャンセル料がかからないこともある
スキーツアーに申し込んで決済も終えたというケースでも、キャンセルすれば払ったお金が全額返ってくることもあります。ツアー会社にとっては誰が参加しているかよりも、満員御礼にして利益を最大限にするのが重要なことです。
そのため、キャンセルされたとしても、すぐにまた参加者が見つかる可能性があるのなら大きな問題はありません。
むしろある程度の条件を満たしているなら無料でキャンセルできるという形にしておいた方が予約や決済をする敷居が低くなり、多くの人に利用してもらえると考えられるでしょう。そのような考え方で。各社が独自にキャンセルにおける規定を定めています。
一般的にはスキーツアーが催行される日の何日前までにキャンセルすればキャンセル料はかからないといった形で定められています。14日というところもあれば7日というところもありますが、前日でもキャンセル料がかからないということはあまりありません。
ただ、催行する日が近づいてしまっても全額を支払わなければならないというわけではなく、一部をキャンセル料として徴収するというツアーが多くなっています。たとえば当日と前日は100%をキャンセル料とするけれど、2日前なら50%といった形で決まっているのです。
このような規定は会社によって異なるので、申し込む前に確認しておくのが賢明でしょう。
催行側の都合ならキャンセル料はかからない
自分の都合でキャンセルしたという場合にはキャンセル料を支払わなければならないのも合点がいくことかもしれません。しかし、場合によっては催行するツアー会社側の都合によってツアーそのものがキャンセルされることもあります。
例えば、利用する予定だったバス会社の人材手配が間に合わずにバスを手配できなくなってしまった、宿泊予定のホテルが都合により休むことになってしまった、スキー場のリフトが故障してしまったといったケースが考えられます。
また、オーバーブッキングによってキャンセルさせられてしまうこともないわけではありません。このようなケースでは当日のキャンセルであったとしても利用者が費用を負担することはありません。ツアー料金も全額返してもらうことができます。
やむを得ない事情の場合にはどうなるか
やむを得ない事情によってスキーツアーをキャンセルせざるを得なくなるというケースもあるでしょう。その際にキャンセル料が発生するかどうかはどんな事情かにより異なります。例えば会社を休む理由としては親族が亡くなったからというのは通用しますが、スキーツアーの場合にはあくまで自己都合として扱われてしまうのが普通です。
交渉次第ではキャンセル料がかからずに済む可能性はあるので事情を説明してみる価値はあるでしょう。一方、交通機関が麻痺してしまったために集合場所に行けないからキャンセルするというケースもあります。この場合に費用が発生するかどうかはケースバイケースで、他の交通手段で来るように促されることの方が多いでしょう。
現地の天気が大荒れになっていてスキーができるような状況ではないというケースもあります。この場合にも会社によって対応が異なり、全額返金になることもあれば、参加しないならキャンセル料がかかるという対応になることもあるのが実態です。
特に宿泊付きのスキーツアーの場合には翌日は好天気になる可能性もあるため、全額返金対応になることはあまりありません。日帰りツアーの場合で天候の改善が見込めないような場合にはキャンセル料がかからないという対応をしてくれることもあるでしょう。
このように事情次第ではキャンセル料がかからずに済む可能性があるので、特別な理由があるときには催行会社に問い合わせて確認するのが肝心です。